フットケアのポイントのポイントは「爪」です!
なぜ「爪」なのでしょうか?
私たちは、足で全体重を支えています。足の指がしっかり地面を踏みしめているから、立ったり、歩いたりすることができるのです。そして、忘れてならないのが足の爪。爪は単に指先を保護するだけでなく、体のバランスとる重要な役割を果たしています。
足の爪の厚さが3mm以上になると、体の重心が後ろに傾き、転びやすくなることがわかってきました。重心が後ろに傾くと、上体を前かがみにしてバランスをとろうとするので、足のふんばりが弱くなり、転倒する危険性が高まるのです。しかも、立ったり座ったりすることが億劫になり、足の筋肉の衰えにもつながります。このように、爪の状態と体のバランスとは密接な関係があります。
また、巻き爪やタコ、ウオノメにどになると、痛みで靴を履くことが苦痛になってきます。自然と痛い部分をかばって歩くようになり、自然と負担がかかります。頑固な膝や腰の痛みがそうした
足のトラブルが原因であることも少なくありません。足の指や爪は、体全体から見ればほんの一部ですが、そこをきちんとケアすることで足の健康を保ち、ひいては体の調子を整えることにもつながってくるのです。
正しい爪の切り方を覚えておきましょう
足の健康維持に欠かせないのが、正しく爪を切ること。足の親指に多い巻き爪を例にとると、痛みを和らげるために、爪の両脇を深く切り込みがちです。そうすると、一時的に痛みは治まりますが、残った爪が伸びてくると、周りの皮膚をさらに傷つけてしまいます。爪切りのポイントは、爪の先端部をまっすぐスクエアオフ(四角)に切ることです。指の形に丸く切らない、深爪をしないようにしましょう。爪切りは、刃先が丸いものではなく、ストレートなものが適しています。
また、爪が厚くなったり変形したりすると、そのままでは新しい爪が成長できません。厚くなった爪の表面を削り、形を整えると、正常な爪が前に伸びてきます。これらの症状は、ひどくなる前に、適切なケアをうけることをおすすめします。
足裏、かかとの手入れも忘れずに
足の裏・かかとには、適度に薄い脂肪があり、長時間歩いても痛くならない状態がベスト。硬くなってしまった足裏やかかとに直接、クリームを塗っても、あまり効果はありません。専用のヤスリを使い入浴前の皮膚が乾いた状態で、足裏やかかとの古い角質を軽く削ります。皮膚の防御機能、保湿機能を失わないよう削りすぎに注意し、1週間に1回程度のケアを目安にしましょう。
足のトラブル防止には、足にあった靴、疲れにくい靴を選ぶことも重要ですが、足の裏全体を使って正しく歩くことを心がけましょう。そのためには、靴の中敷も有効です。靴底は案外固いので、歩行の衝撃を吸収する素材の中敷を入れると疲れがやわらぎます。最近では、左右の足のバランスのとれた歩き方をサポートし、足が疲れにくい中敷もあります。
ウオノメ、タコ、水虫対策
ウオノメ、タコのケアは、固くなった皮膚を削り、皮膚の表面を滑らかに整えていきます。カミソリや爪切りを使い、自分で削る人もいますが、かえって悪化して、症状を繰り返すケースが多いので、早めにケアを受けましょう。
ウオノメとりのパッチ同様で、ふやけた皮膚がとれるだけで、芯は残ったままです。さらに、パッチを貼ることで、ウオノメが大きく悪化してしまうので注意が必要です。
水虫予防は、足を清潔に保ち、正しく爪を切ることが大切です。爪が変形し、汚れがたまると、そこに菌が入って水虫が繁殖します。水虫菌は48時間以内に足を洗えば感染はしませんが、変形した爪の奥深くに入り込むと防ぐことが難しくなります。
外反母趾は早めの予防が大切
外反母趾とは、足の親指が小指方向に曲がってゆく変形です。骨の突出した部分の関節周囲に炎症を生じると、痛みや腫れが
出現します。外反母趾の変形により、足が変形すると足のバランスがくずれ、姿勢が悪くなり、腰やひざが痛くなったり、蹴り出しがスムーズに行えないため不安定な歩行となり、転びやすくなります。さらに足の変形が進むと、足部の加重バランスが崩れ、ウオノメができたり、巻き爪の誘因となり、足の痛みの原因となります。
外反母趾は、痛みがなければそのままにしてしまう人が多いのですが、一度変形すると、時間とともに変形がひどくなるため 早めの足のケア(予防)が大切です。
足を清潔に保ちましょう
足の健康の第一歩は、足を清潔に保つことです。入浴時は、指の間、足の裏、かかとをよく洗い、古い角質を洗い流します。洗った後は、丁寧に水分をふき取ってください。指の後ろ側の溝は水分が残りやすく、放置すると皮がむけ、汚れがたまって水虫の原因になります。
入浴後はワセリンで指と爪をマッサージしましょう。爪の下にはたくさんの毛細血管が走り、刺激すると血液の流れがよくなります。